
「RDSのインスタンスタイプ、とりあえず馴染みのある『t3』や『m5』を選んでおけば安心かな…?」
ちょっと待ってください!その選択、実はコストもパフォーマンスも損しているかもしれません。今、RDSを新設・更新するならAWS自社製チップ『Graviton』を搭載したインスタンス(t4g/m6gなど)が最も賢い選択です。なぜ多くの企業がまだ導入していないのか、そしてなぜ今すぐ切り替えるべきなのかを解説します!」
結論:RDSは「Graviton(g系)」を選定するのが正解
結論から言うと、RDSのインスタンスタイプは、特別な理由がない限り「Graviton」搭載モデル(t4g, m6g, r6gなど)を選ぶべきです。
AWS公式の発表および多くのベンチマーク結果において、従来のIntel製インスタンスと比較して以下のメリットがあることが証明されています。
- コスト: 最大20%の利用料金削減
- パフォーマンス: 最大35%の性能向上
- コスパ: 性能あたりの単価(価格対性能比)は最大52%改善

AWS Gravitonとは?
AWS Gravitonは、AWSが自社で設計したArmベースのカスタムプロセッサです。
ポイント: 従来のIntel(x86)プロセッサに頼らず、クラウドでのワークロードに最適化して自社開発したことで、**「低コスト・高パフォーマンス・省電力」**という3拍子揃った性能を実現しています。
AWS Graviton プロセッサ公式サイト
2. なぜ「圧倒的なコスパ」が実現できるのか
AWSが公開しているホワイトペーパーや技術ガイドでは、以下の3つの理由が挙げられています。
① 中間コストの削減: 自社設計・製造のため、外部メーカー(Intel等)へのライセンス料やマージンが不要。
② クラウド特化設計: 汎用的なPC向けではなく、サーバー・データベースの処理に特化した命令セットを採用しているため、無駄な電力消費が少ない。
③ 1vCPU = 1物理コア: 従来のIntel製(ハイパースレッディング)とは異なり、1vCPUが物理的な1コアに相当するため、並列処理の効率が非常に高い。
3. 公式が発表している具体的なメリット数値
AWSの公式ドキュメントでは、従来の同世代インスタンスと比較して以下の改善が謳われています。
- 価格パフォーマンス: 最大 40% 向上(Getting Started Guideより)
- 消費電力: 同等のEC2インスタンスと比較して最大 60% 削減(サステナビリティへの貢献)
- RDSでの効果: インスタンスタイプをg系に変更するだけで、設定変更なしに約20%のコスト削減が可能。
なぜGravitonは「安くて速い」のか?
「安いなら性能が低いのでは?」と疑いたくなりますが、理由はシンプルです。
従来のインスタンスはIntelやAMDからチップを購入していますが、GravitonはAWSが自社開発したArmベースのプロセッサだからです。ライセンス料や中間コストが抑えられ、さらにクラウドネイティブな設計により電力効率が劇的に向上しています。
Intel製(t3/m5)とGraviton製(t4g/m6g)の比較表
| 項目 | 従来モデル (Intel) | Gravitonモデル (AWS製) | 違いのポイント |
| インスタンス例 | t3, m5, r5 | t4g, m6g, r6g | 末尾に「g」がつく |
| コスト | 標準 | 約20%安い | 毎月のランニングコストに直結 |
| 性能 | 標準 | 高い | 処理速度・スループットが向上 |
| 互換性 | 高い | ほぼ問題なし | RDSならエンジンが吸収してくれる |
実務でGraviton系を選ぶ3つのメリット
① 圧倒的なコストパフォーマンス
多くの企業がGravitonを敬遠する理由は「Armベースだと既存のDBが動かないのでは?」という不安です。しかし、RDSはマネージドサービスであるため、ユーザーがCPUアーキテクチャの違いを意識する必要はほとんどありません。
設定画面でインスタンスタイプを変更するだけで、翌月から請求額が2割下がるのは大きな魅力です。
② 最新世代のスペックを享受できる
例えば t4g は、t3 よりも最新の世代です。バースト性能の管理も効率化されており、CPUリソースを集中して使うバッチ処理や、突発的なアクセス増加にも強くなっています。
③ サステナビリティ(省電力)
Gravitonはワットあたりの性能が非常に高く、エネルギー消費を抑えられます。企業のESG投資や、カーボンニュートラルへの取り組みとしても理にかなった選択です。
移行・選定時の注意点
メリットだらけのGravitonですが、以下の点だけは確認しておきましょう。
- DBエンジンのバージョン: 古いバージョンのMySQLやPostgreSQLでは、Gravitonインスタンスが選択できない場合があります。事前にエンジンバージョンのアップグレードが必要です。
- 対応リージョン: ほぼ全ての主要リージョンで利用可能ですが、非常にマイナーなリージョンでは未対応の場合があります。
- ストアドプロシージャ等の依存: 極稀に、OSレベルのライブラリに依存した特殊なバイナリを利用している場合は検証が必要ですが、標準的なSQL利用であれば問題ありません。
まとめ:今すぐインスタンスタイプの見直しを!
AWS RDSのコスト削減と高速化を最短で実現するなら、Gravitonインスタンス(t4g/m6g/r6g)への移行が最も確実な手段です。
- 新規構築なら: 迷わず
t4g(小規模)またはm6g(標準)を選択。 - 運用中なら: 次回のメンテナンスウィンドウでインスタンスタイプの変更を検討。
わずか数クリックの設定変更で、インフラコストを最適化し、より快適なアプリケーション環境を手に入れましょう。


